この帯に描かれている柄・文様
Japanese patterns and motifs used in this obi
菊
Chrysanthemum
日本の花というイメージが強い菊ですが、奈良時代から平安時代にかけて中国から渡ってきたといわれています。ほどなくして宮中行事に用いられるようになり、南北朝時代には皇室の御紋となりました。格式ある日本の秋の花というイメージは、長い歴史の中で培われてきたものなのです。
萩
Bush clover
夏の終わり頃に淡い紅色や白色の小さな花をたくさんつける、全国各地の山野で見ることができる植物です。花、葉、枝を図案化した文様が一般的で、花は3房に、丸い葉は3つの小葉に分かれるという形状の特徴が表現されています。
唐草
Chinese plant vines
日本には古墳時代に中国から伝わったとされていますが、ギリシャやローマの連続文様「パルメット」がルーツという説もあります。地を這うように伸びる蔓が、強い生命力を発揮するとして尊ばれ、松や菊や梅など、蔓を持たない植物にもアレンジされ発展してきました。
亀甲
Tortoise Connection
西アジアが起源で、中国や朝鮮から日本に伝えられたといわれています。元々は幾何学文様ですが、東洋に渡った後に亀の甲羅に似ていることからこの名が付けられたようです。中に花菱や菊、鶴などがあしらわれた有職文様の一つとして平安時代から描かれ、現在も伝統的な吉祥文様として…