この帯に描かれている柄・文様
Japanese patterns and motifs used in this obi
物語
Story
物語のシーンを表現した文様で、特定の場面をそっくり再現したものから、モチーフの組み合わせで場面を暗示させるものまで、さまざまなものが見られます。江戸時代には、教養として古典文学を楽しむ文化が広まったといわれていますが、この紋様が現代にも残っている一因にもなっているかもしれませんね。
鶴・亀
Crane and Turtle
縁起物の代表格といってもいい鶴と亀。「飛鶴」「雲鶴」「郡鶴」「立鶴」「鶴の丸」など、鶴は鳥文様の中では、最も表現のバリエーションが豊富です。歴史が古いのは亀で、弥生時代の銅鐸などにも見られます。亀は単独で描かれることはほとんどなく、多くは鶴とともに長寿の象徴として表現されています。
紅葉・楓
Maple
楓と紅葉は、同じ「カエデ」に分類される植物の呼び名で、厳密な決まりがある訳ではないようです。紅葉を観賞するようになったのは平安時代頃からのようで、「紅葉を見て夏に疲れた体に生気を取り込む」という中国の思想が伝わったことがきっかけになったという説があります。