この帯に描かれている柄・文様
Japanese patterns and motifs used in this obi
梅
Plum blossom
奈良時代のはじめに中国から渡ってきた梅は、厳寒の中いち早く花を咲かせることから、忍耐力や生命力を象徴する花として愛好されてきました。学問の神様、菅原道真公が梅の歌を詠んだことから、天満宮の社紋にも用いられています。
鶴
Crane
縁起物の代表格といってもいい鶴と亀。「飛鶴」「雲鶴」「郡鶴」「立鶴」「鶴の丸」など、鶴は鳥文様の中では、最も表現のバリエーションが豊富です。歴史が古いのは亀で、弥生時代の銅鐸などにも見られます。亀は単独で描かれることはほとんどなく、多くは鶴とともに長寿の象徴として表現されています。
秋草花
Autumn flowers and plants
桔梗、萩、女郎花、撫子、葛、芒、藤袴の秋の七草に、竜胆や菊など、秋の野原に咲く草花を取り混ぜて文様化したものです。七草の中から1種類だけを用いたものを、秋草文様と呼ぶこともあります。残暑が厳しい時期に気分だけでも秋を味わおうという思いから、夏の着物や帯、浴衣などにも用いられてきました。