この帯に描かれている柄・文様

Japanese patterns and motifs used in this obi

Chrysanthemum

日本の花というイメージが強い菊ですが、奈良時代から平安時代にかけて中国から渡ってきたといわれています。ほどなくして宮中行事に用いられるようになり、南北朝時代には皇室の御紋となりました。格式ある日本の秋の花というイメージは、長い歴史の中で培われてきたものなのです。

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唐草

Chinese plants and vines

中国から伝えられた花文様であることから、この名がつけられました。空想の花をモチーフとして飛鳥時代から奈良時代にかけて発達し、5弁から8弁にまとめて和風にアレンジされたのが平安時代頃と考えられています。ベースは円形に構成されたものですが、菱形などさまざまな形状で表現されています。

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雲  

Cloud

たっぷりと雪が降った冬が明けると、豊富な雪解け水が田畑に流れ込み豊作になる。日本の人々にとって、雪は恵みの象徴であり、おめでたい冬の風物とされてきました。冬の文様として室町時代から描かれてきましたが、現代では涼感を得られると夏に用いられることも少なくありません。

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Shellfish

日本だけでなく、生命や豊穣の象徴として世界各地で尊ばれてきた貝。蛤、帆立、栄螺、法螺貝など、形や色が特徴的で美しい貝が、文様には多く用いられています。数種類を組み合わせた「貝尽くし」や「貝散らし」、海辺の風景文様と組み合わせた表現も見ることができます。

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稲妻 

Thunder

雷や稲妻を、主に曲折した直線で表現した文様で「雷文」と呼ばれることもあります。能で荒々しい役柄を演じる際に身につけられてきたようで、桃山時代以降の能装束に多く見られる文様です。渦巻を四角形で表現した雷文もありますが、こちらは古くから中国にある文様です。

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花菱 

Flower Box

菱形の中に花びらを4枚入れた花菱は、形が大変美しいことから白生地や帯の地紋にも多く使われます。シンプルで整った形状であることから、他の文様と組み合わせられることもありますが、基本的には季節問わず身に着けることができる文様です。4つ組み合わせて菱形を構成したものは「四花菱」と呼ばれます。

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亀甲

Tortoise Connection

西アジアが起源で、中国や朝鮮から日本に伝えられたといわれています。元々は幾何学文様ですが、東洋に渡った後に亀の甲羅に似ていることからこの名が付けられたようです。中に花菱や菊、鶴などがあしらわれた有職文様の一つとして平安時代から描かれ、現在も伝統的な吉祥文様として…

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山路

Mountain road

折れ線を山に見立てた幾何学的な文様で、鋭角に連続させたものを「鋸歯文」と区別して呼ぶことがあります。縁飾りに多く見られますが、主体となる文様を引き立て全体にリズムと統一感を与える目的で、能装束や小袖の地紋にも多用されています。

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