この帯に描かれている柄・文様
Japanese patterns and motifs used in this obi
雲
Cloud
雨や雪を降らせ、天候を左右する力を持つ雲には、神や霊が宿っている。昔の人々は、そう考えていたといいます。雲への畏敬の念を文様として表現し身に纏うことで、その特別な力にあやかりたい、そんな思いが込められた文様なのかもしれません。
鳳凰
Phenix
古代中国で、龍・亀・麒麟と並び四瑞と称された、めでたいときにやってくる天の使いである鳳凰。日本で文様として使われるようになったのは飛鳥時代で、中国から伝わった鳳凰文を基本に、工芸品などに描かれるようになりました。中国の鳳凰文が時代により表現が変化しているのに対し…
花菱
Flower Box
菱形の中に花びらを4枚入れた花菱は、形が大変美しいことから白生地や帯の地紋にも多く使われます。シンプルで整った形状であることから、他の文様と組み合わせられることもありますが、基本的には季節問わず身に着けることができる文様です。4つ組み合わせて菱形を構成したものは「四花菱」と呼ばれます。
山路
Mountain road
折れ線を山に見立てた幾何学的な文様で、鋭角に連続させたものを「鋸歯文」と区別して呼ぶことがあります。縁飾りに多く見られますが、主体となる文様を引き立て全体にリズムと統一感を与える目的で、能装束や小袖の地紋にも多用されています。